軽やかな干草の香りがする。飲むと、まろやかでなめらか、そして力強い。苦味が細くて、切れがよい。余韻に苦味と焙煎香が穏やかに佇む。

少し冷めると、酸味が目立ってくる。口当たりが少し重くなる。その後マットな焙煎香と苦味、そしてまた酸味がくる。透明でなめらかな酸味だ。コーヒーの果実は生のものを一度だけ齧ったことがあるけど、その香りがした。甘味が少し余韻に残る。この甘味と酸味・苦味が一体となって、コクになっている。

2021年6月 カフェ・デ・コラソン(京都・西陣)にて