深い焙煎香りと豆の粉の香り、その奥にほのかにしっとりとしたベリーやチョコレートの香りがある。味わいはしっかりとしていて、渋味と苦味が強いけれども、どこか軽やかなところがある。香りの豊かさとのギャップ、この軽やかさがお菓子を引き立てる。後口に焼きバナナ、お菓子の焦げた部分の印象があって、このコーヒーはやっぱり焼き菓子に合うんだと実感する。キャラメルりんごのタルトは全体的にしっとりとしたリンゴのニュアンスがあってよい。

アサンテはこのコーヒーの商品名で、「ありがとう」の意。

2020年12月 カフェ・デ・コラソン(京都)にて