京都の市街は碁盤の目なので、目的地が斜め方向にある場合、どの縦横を通っても到達できる。だからいつもなるべく違う道を通るようにしている。通ったことのない道を通りたい。
そうやって散策するうちに見つけたのが「喫茶カゼコ」である。
看板に「ネオ純喫茶」と書いてある。お店の雰囲気は古き良き純喫茶だけど、出されるコーヒーは炭火焼きしすぎてない丁寧に焙煎されたスペシャルティ・コーヒーだ。座面がコーデュロイの椅子もある。なるほどネオ純喫 茶だ。
壁面のメニューを見て、少し迷ったけど「エルサルバドル」を注文した。説明書きの「トロピカル味わい」に惹かれたからだ。
飲み口は軽やかで、柑橘を思わせる酸味がある。そして締まるように切れる。余韻にはほのかな焙煎香りが残るのがよい。少し冷めると味わいがまろやかになって、レモンティーのような透明感のあるコクが感じられるようになる。余韻の焙煎香も健在である。
- 産地: ラ・ディビナ・プロヴィデンシア農園(エルサルバドル サンタアナ県ボルカン・デ・サンタアナ)
- 精製方法: ナチュラル
- 品種: オレンジブルボン
2022年7月 喫茶カゼコ(京都・西陣)にて