/ 酒米の系譜

総の舞(ふさのまい)〈酒米の系譜〉

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

総の舞(ふさのまい)は千葉県のみで栽培されている酒造好適米です。平成27(2015)年度には83トン生産されています。(追記: 平成28(2016)年度は73トンと減少しています)

総の舞の特徴

心白の形がよく、高精米が可能です。また、倒れにくく寒さにも強い品種です。

「木戸泉」の木戸泉酒造、「岩の井」の岩瀬酒造など千葉県内の酒蔵のほか、滋賀県の「不老泉」上原酒造で酒造りに使われています。

総の舞の系譜

総の舞は酒造好適米の「白妙錦」と飯米の「中部72号」を交配して作られた品種です。千葉県では多くの酒米を県外産に頼っていたので、農業総合研究センターと工業試験場がが千葉県産の酒米を使った日本酒を実現するために開発しました。1993年に開発、2000年に品種登録、2001年に育成された比較的新しい品種です。

総の舞のお母さん、「白妙錦(しろたえにしき)」は酒造好適米で、玉栄雄町、神力などの酒造好適米を祖先に持ちます。お父さんの「中部72号」は飯米で、コシヒカリが祖先にいます。著名な酒米と飯米の王様の、日本の米の交配の歴史を感じさせる系譜です。


参考資料


おすすめ日本酒の本

日本酒や酒米の勉強をするのに役に立った本をご紹介します。

日本酒の科学

ブルーバックスの『日本酒の科学』和田 美代子 (著), 高橋 俊成 (監修)

酒米はもちろん、日本酒の造り、微生物の働き、熟成など多岐にわたった内容です。科学的な根拠が示されているのでおすすめです。

新しい日本酒の味わい方

田崎真也さんの『No.1ソムリエが語る、新しい日本酒の味わい方

たくさんの日本酒銘柄が原料米別に紹介されています。酒米の種類によってどのような日本酒が出来上がるかを知りたい方におすすめです。

酒米ハンドブック

こちらは最近改訂版が出た『酒米ハンドブック 改訂版』副島 顕子(著)。ハンドブックなので手軽に持ち歩けるサイズ。試飲会で新しい酒米に出会った時にさっと取り出せるのがいいですね。

酒米、酒米ではないけど酒造用によく使われている一般米が網羅、米の特徴はもちろん、系譜図と米の写真。これだけの米の写真を集めるには大変な努力を要したことでしょう。米の基礎知識のコラムも充実していてマストバイなハンドブックです。