/ 日本酒テイスティングノート

花巴 純米 山廃酛 四段|日本酒テイスティングノート

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

理想に向かい、着実に道のりを歩む酒造り

2016年12月に「花巴」の美吉野醸造を訪問しました。杜氏・専務取締役の橋本晃明さんのお話で心に残ったのは、米と米農家への懐の深い考え方。8割以上の原料米は契約栽培。「どの米でも向き合える酒造り」をと、出来上がる米の質に関わりなくすべて買い取って使う姿勢に、農業と酒造りの持続可能な関係性が構築されていると感銘を受けました。

それから2年、京都にある発酵食堂カモシカでの花巴の会で橋本さんと再び話す機会がありました。着実に道を進んでいると実感。2018BYから契約栽培米は85%から100%になり、2017BYからは、全量酵母無添加で酒を醸すようになったとのことです。

花巴 純米 山廃酛 四段 をカモシカ食堂の料理と合わせる

柑橘の酸味と苦味が特徴的な活性にごり「スプラッシュ」をいただいたあと、酸味をしっかりと感じる「花巴 純米 山廃酛 四段」によだれ鶏をあわせます。

発酵食堂カモシカのヨダレ鶏

酒は濃い山吹色。漆器を使ったせいもあって、まろやかな口当たり。甘味と酸味あしっかり、ザッツ濃醇。そして琥珀のような透明感。香りは複雑、かりんや柿の種に近い甘い部分など思い味のフルーツの香り、熟成を感じるアーモンドや蜂蜜の香り、そしてダージリンの香り。複雑な香りが幾層にも織りなします。

冷たい温度帯のとき、酒はよだれ鶏のスパイシーで甘酸っぱいソースの一部になって料理と同調。60度の燗酒では、酒が料理全体を包み込みます。

香りが豊かで味わいが濃厚なお酒。濃い味わいと香りのある料理によく合います。

「発酵食を台所に取り戻す」がモットーの「[発酵食堂カモシカ](http://kamoshika.kyoto.jp)」にて。

2杯めはこれを飲みました!

テイスティングコメント

冷たい温度帯で

濃い山吹色、琥珀色。眼で楽しめる。冷やして、漆の酒器でいただいた。まろやかなテクスチャ。甘味、酸味がしっかり、濃醇でバランスが取れている。琥珀のような透明感があり、果汁のニュアンス。

紅茶、ダージリン・熟したリンゴ果汁・かりん・柿の、種に近い甘い部分・ドライアプリコット・プルーン・オレンジ・蜂蜜・アーモンドの香り。切れはよい。余韻は長く、酸味とオレンジ果汁、オレンジピールの香り。

酒がソースと一体化する

よだれ鶏とあわせると、酒にある、蜜のようなニュアンスが料理のソースを包み込む。ソースのナッツ、玉ねぎと醤油のうま味、そして花椒の香りと麻辣のスパイシーさ、すべてを包み込む。そして、酒がソースの一部になるような印象を受けた。タイ料理のスイートチリソースのような。

燗酒もおいしい。料理を包み込む

次に、60度位の燗酒で。さらりとした口当たり。白い米を感じる香りがやってきて、余韻は果物の蜜・かりんや洋梨の香り・漬け込んだオレンジの香り、そしてはちみつの香り。酸味が広がり、すこしだけ野菜や果物のアクのような収斂味。それは心地よい。紅茶やカカオニブの苦味。

よだれ鶏とは先程のソースの一体感等よりも、料理全体を酒が包み込むように合ってくる。

花巴「熟成」の文字

(テイスティング日: 2018年10月28日)

ラベル情報

商品名花巴 純米 山廃酛 四段
醸造元美吉野醸造(奈良県吉野郡吉野町)
特定名称・種別純米酒
原材料米(国産)、米こうじ(国産米)
酒造年度-BY
原料米-
精米歩合70%
酵母無添加
仕込み水-
アルコール度数18度
日本酒度-
酸度-
アミノ酸度-
製造年月2018-10
杜氏-
その他情報蒸米四段

DSCF5964-0960