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1. 時代の変化にあわせて変わりつづけた|にしむら酒店 西村道隆さん インタビュー

日本酒コンシェルジュ・Umio 日本酒コンシェルジュ・Umio

(2015年5月公開)

食の世界で活躍する方々にお話をご紹介するこの企画、第3弾は京都で「にしむら酒店」を営む西村道隆さんにお話をお伺いしました。

京都・北白川にしむら酒店外観

石屋さんから荒物屋さん、そして酒屋さんへ

京都市北部、銀閣寺にほど近い北白川にある「にしむら酒店」。
日本酒、ワイン、焼酎などいろいろなお酒を扱っていますが、特に日本酒のラインナップは充実しています。本当においしいお酒ばかりが取り揃えられています。

この地で7代続く西村家は、江戸時代には石畳や灯籠をつくる石屋さんでした。そのあと戦後すぐに荒物屋(金物屋)を始めました。そこではお酒の量り売りをしていたこともあって、昭和40年頃には荒物屋から酒屋に変わりました。それからずっと町の酒屋として地域の台所を支えていました。

その後、世の中の変化に対応しながら「普通の酒屋さん」から日本酒を中心にした「セレクトショップ的な酒屋さん」に変化していきます。この時何が起こったか、変化のきっかけ、そして西村さんが日本酒にかける熱い想いを語っていただきました。

生き残るために、変わった

—「町の酒屋」から「日本酒のセレクトショプ」のような現在のにしむら酒店に変わったきっかけをお聞かせください

昭和の終わり頃、「北雪」という佐渡ヶ島の地酒、その純米大吟醸を飲んだ時に、「酒ってこんなにおいしいもんやったんや」と思いました。それで、店にこういうおいしいお酒を置きたいなあと思っていました。

そして、そのあと平成元年くらいのことだと思います。富山の友人がビール会社に勤めていたんですけど、「地元にすごい酒屋ができた、見に行きましょう」って誘ってくれたので、見に行きました。

そこは酒のディスカウント店でした。すごく広い敷地で、すごい安い値段で売っている。みんな車できて、バンバン買っている。

それを見た時、「酒屋は終わるな」と思いました。町の酒屋は結構安定した商売だと思っていたけど、これはダメだ、と。

それだったら、特徴のあるもの、おいしいものを売っていかないといけないのだなあと実感しました。それが今の店の形にした取っ掛かり。いまから26年くらい前、地酒をぼつぼつとやりだしたきっかけです。