/ 酒米の系譜

石川門(石川酒52号)〈酒米の系譜・石川県〉

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

「石川門(石川酒52号)」は石川県の県農業総合研究センターで1992年に育成開始、2004年に配布開始された比較的新しい酒造好適米です。吟醸酒向けの早生品種です。

2007年度に「石川酒52号」として品種登録申請されましたが、2009年度に一般公募により「石川門」の愛称がつけられました。

現在石川県のみで栽培されており、2016(平成28年)の検査数量は152トン[1]です

「県オリジナル米」の要請

石川県内の酒造メーカーでは、石川ブランドの吟醸酒づくりのための県独自の酒米の要望が強くありました。吟醸酒づくりに向いた、県内での栽培に適した品種です。

「石川門」はそれに応える形で育成されました。その結果、石川県での栽培に適し、大粒で心白が大きく、心白発現率も高い特徴を持ち、吟醸酒向けの醸造特性は山田錦並みとされています。

石川門 70%精米
石川門 70%精米 萬歳楽 森の吟醸蔵にて

石川門の系譜

「予236」を母に、「一本〆」を父に持つ石川門。両親とも「五百万石」の血を引いています。このほか、先祖に「コシヒカリ」や「レイメイ」、「豊盃」が見えます。

参考資料・文献


おすすめ日本酒の本

日本酒や酒米の勉強をするのに役に立った本をご紹介します。

日本酒の科学

ブルーバックスの『日本酒の科学』和田 美代子 (著), 高橋 俊成 (監修)

酒米はもちろん、日本酒の造り、微生物の働き、熟成など多岐にわたった内容です。科学的な根拠が示されているのでおすすめです。

新しい日本酒の味わい方

田崎真也さんの『No.1ソムリエが語る、新しい日本酒の味わい方

たくさんの日本酒銘柄が原料米別に紹介されています。酒米の種類によってどのような日本酒が出来上がるかを知りたい方におすすめです。

酒米ハンドブック

こちらは最近改訂版が出た『酒米ハンドブック 改訂版』副島 顕子(著)。ハンドブックなので手軽に持ち歩けるサイズ。試飲会で新しい酒米に出会った時にさっと取り出せるのがいいですね。

酒米、酒米ではないけど酒造用によく使われている一般米が網羅、米の特徴はもちろん、系譜図と米の写真。これだけの米の写真を集めるには大変な努力を要したことでしょう。米の基礎知識のコラムも充実していてマストバイなハンドブックです。


  1. 平成28年産米の農産物検査結果(速報値) (平成29年3月31日現在)|農林水産省 ↩︎