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イチョウ花酵母 純米酒 プリンセス ギンコ|日本酒テイスティングノート

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

甘味と酸味が強く、爽やかだけど爽やかすぎない、自然を感じるお酒です。

上立ち香は酸味を思わせる香り。酢酸臭が感じられるが不快ではない。酒粕再発酵酒や水酛で醸した酒にあるような酢酸の香り。炊いた米、藁、干し草の香り。口に含むと、蜜のような甘味、強く爽やかな酸味。コクがある。柑橘を感じさせる香り、夏みかんの香り、ややはちみつの香り。ほのかに銀杏の香り。さっと切れて、余韻に酸味と旨味、米の香り、やや酢酸の香り。

名古屋・新栄町の肴糀醸やしろにて。

イチョウの花酵母

内藤醸造のある愛知県稲沢市には、イチョウで有名な祖父江町があります。また、愛知県はぎんなんの生産量が日本一で全国の3割を占めています[1]

このお酒「プリンセス・ギンコ」は、イチョウの雄花から分離された酵母を使って造られています[1:1]。花酵母酒です。原料米は愛知県の「あいちのかおり」、麹は白麹が使われています。爽やかな酸味は白麹由来のクエン酸が醸し出しています[1:2]

テイスティングでは、すこし酢酸臭が感じられました。不快に感じなかったのは、製造工程での工夫のおかげでした。

花酵母は、清酒酵母に比べて酢酸をよく出します。あまりこれが強いと、香味のバランスが崩れるのが欠点です。このお酒では、焼酎用の白麹を使うことでそれを抑制しています。白麹がクエン酸を出すことで、酵母が酢酸を出すのを抑制していると考えられています[1:3]

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(テイスティング日: 2018年4月26日)

ラベル情報

  • イチョウ花酵母 純米酒 プリンセス ギンコ
  • 〈醸造元〉 内藤醸造(愛知県稲沢市)
  • 〈仕込み水〉 -
  • 〈原料米〉 愛知県産あいちのかおり使用67%
  • 〈精米歩合〉 60%
  • 〈酵母〉 イチョウ花酵母
  • 〈特定名称/種別〉 純米酒
  • 〈アルコール度数〉 10度
  • 〈原材料〉 米(国産)、米こうじ(国産米)
  • 〈製造年月〉 2016-11

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  1. あいち産業科学技術総合センター食品工業技術センター. イチョウの花酵母を使用した甘酸っぱい純米酒『プリンセス・ギンコ』を開発しました. 2014年11月12日 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎