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滋賀県大津でのきき酒会に行ってきました!日本酒とみりんとの新たな出会い

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

(2017年4月16日開催)

滋賀県大津プリンスホテルで毎年開催されている大きき酒会。酒類卸のエスサーフが主催です。

新たな日本酒やみりんとの出会いがありました。すべてのブースを回ることは叶わず。でも、いくつか深い体験ができました。

一つは、松の司の普通酒「産土」をじっくり味わえたこと。もう一つは、20歳のときに初めて飲み、最近その素晴らしさを再発見した「上善如水」を味わえたことです。そしてもう一つは、みりんを味わえたこと。

日本酒ブース巡り

昨年は焼酎・泡盛ブースを制覇して、日本酒ブースをまわる時間がなくなってしまったので、今年はまず日本酒ブースから攻めます。

松の司

松の司ブースには5種類のラインナップ。

松の司

そのうち、先月参加した松の司きき酒会で人気のため試飲できなかった「産土(うぶすな)」を味わいました。米の香りが豊かで、しっかりとした味わいのお酒です。

👉 松の司「産土」テイスティングノート

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松の司 産土

上善如水

20歳のときに出会い、昨年の「日本酒レッスンその11」で再び出会った「上善如水」。20年前に比べて香りが高くなり味もしっかりとした、と感じました。このことをブースの方にお聞きしたところ、「一度純米化した時以外は、基本的に味は変えていない」とのことでした。

👉 純米吟醸 上善如水 日本酒テイスティングノート

上善如水純米吟醸

新たに180mlのボトル缶も展示されていました。消費者のニーズに合ったこのサイズはいまトレンドですね。

熟成の上善如水

この日始めて飲んだ、「熟成の上善如水」。低温熟成酒です。典型的な熟成香はほとんど感じられず、熟成による口当たりのまろやかさが際立つお酒です。「上善如水」らしさを保ちつつ熟成酒を造ったらこうなるのでしょう。

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富翁

京都・伏見の北川本家の富翁。今年の「ささにごり」をいただきました。軽やかながらも味のある、酸味の心地よいお酒です。

写真右から2番めのプルミエアムールを飲んでいるお客さんが多かったです。甘酸っぱい初恋の味の日本酒です。

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富翁

笑四季

笑四季ブースでは、残念ながら蔵元さんにはお会い出来ませんでしたが、貴醸酒の「モンスーン山田錦」と、「インテンス」、そして定番の「センセーション白ラベル・黒ラベル」が出品されていました。

笑四季 MonsoonとIntense Sensual

笑四季モンスーンは私のお気に入りの一つです。実は今年度のものを飲むのはこの日が初めてでした。以前テイスティングした2015BYのものと比べると、甘味・酸味とも強く、なめらかな口当たりと味のふくらみを感じました。

👉 笑四季モンスーン玉栄・山田錦 2015BY|日本酒テイスティングノート

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喜楽長

この日の浜大津こだわり朝市でも出品されていた喜楽長。写真右から二番目の特別純米酒を試飲しました。丸くて切れが良い、喜楽長らしさを感じるお酒でした。

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喜楽長

道灌

道灌ブースでは「穂田瑠(ほたる)」を試飲。夏酒です。

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道灌

香の泉

竹内酒造の「香の泉」ブース。写真左から2番めの特別純米酒を試飲しました。

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香の泉

焼酎ブース

昨年は全制覇した焼酎・泡盛部門。今年試飲できたのは行きの焼酎のみ。

壱岐の島

壱岐の島酒造の「壱岐の島」。壱岐焼酎は米麹を1/3、大麦を2/3使用して造る麦焼酎です。麦の軽やかな香りと、米の丸い香味が味わえます。

写真真ん中の「壱岐の島25%」では、特に後味に米の丸い甘さを感じさせる香りがありました。

左の「二千年の夢」は樫樽(オーク)のなかで5年間熟成したもの。空気のように軽やかな口当たりが印象に残りました。

右の「壱岐っ娘 Deluxe」も5年間熟成。シェリー樽を使っています。アフターノートに、軽やかな木の香りが感じられました。

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壱岐の島 焼酎

みりん

私がみりんに深い関心を寄せるようになったのは、2013年のこのイベントでの「みりん・料理酒コーナー」でした。10種類程度のみりんをテイスティングし、料理での活かし方を学びました。

みりんの役割

甘強みりん

今年は「甘強みりん」で知られる甘強酒造が出品していました。

甘強みりん

写真4種類のうち、3種をテイスティング。

昔仕込本味醂

写真左から3番目。こちらは純米、甘味料を使っていません。昔ながらのみりんで、かつて飲用にされていたのと同じタイプです。2年半熟成。

純醸 本みりん

左から2番目。こちらは焼酎と醸造用アルコールを使ったものです。こちらも甘味料は入っていません。1年熟成です。

甘強みりん

写真一番左。定番の本みりんです。糖液をプラスして、6ヶ月熟成されています。一番人気のスタンダード商品だそうです。

昔仕込本味醂は焼き物に向くとのこと。でも、どの料理にどのみりんを合わせるかは使う人の好みが大切とのことでした。

柳蔭を飲む

柳蔭(本直し)

最後に試飲したのが、柳蔭。味醂と焼酎を1:1で割ったものです。関東では「本直し」と呼ばれています。

みりんの甘さが抑えられて、飲みやすくなりました。割った焼酎は甘強酒造の「加寿登利焼酎」、酒粕から造られる焼酎です。みりんを造るのに使われる焼酎と同じものだそうです。

甘強酒造の加寿登利焼酎

三州みりん

京都ではよく見かける「三州三河みりん」、角谷文治郎商店が醸しています。写真は有機米を原料にしたバージョン「有機三州味醂」です。

有機三州味醂

2つのみりんを比べてみて

「有機三州味醂」と「昔仕込本味醂」を飲み比べてみました。

有機三州味醂(角谷文治郎商店)

甘みが強く、酸味もやや強め、透明感のある甘味。カンロ飴や紅茶の香り。

昔仕込本味醂(甘強酒造)

甘味はとても強い、酸味は少なめ、コクがあり。刺激感があるが丸みを帯びて感じる。

2つを比べてみると甘強みりんのほうが甘く感じました。糖度は同じくらいなので、酸味の強弱でそう感じるのでしょう。

甘強酒造のブースの方によると、甘強みりんは他のみりんに比べて酸が弱めとのことでした。

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まとめ

上善如水の再発見、松の司「産土」、みりんについてのより深い理解、壱岐焼酎の麦と米のハーモニーを感じる。毎年来ているイベントですが、いつも新しい発見があります。

そして何より、酒友たちと必ず出会って話ができることがよいのです。帰りのバスで春の琵琶湖畔の風景を眺めながら、そう思いました。

美しい琵琶湖畔の風景