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心と心を繋ぐ「日本酒」(末澤昇悟さんのストーリー)

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

心と心を繋ぐ「日本酒」

末澤昇悟さん

末澤昇悟です。実家は農家を営んでおり、旬の野菜や売れた果物が常に身の回りにありました。そのため、おいしい物に目がなく、料理をおいしくする日本酒に出会ったのは当然だったのかもしれません。

大学のために神戸に来て、地元の特産品なのだから、とりあえず飲んでみようと近くの酒屋さんに通い、よくわからないながらに飲んでいました。

そんな折、日本酒好きな先輩のおかげで2つのお酒と出会いました。ひとつは神戸福寿[1]の大吟醸酒です。これはとてもフルーティーでのみやすく、それまでの日本酒の概念を打ち壊してくれました。ひとつは姫路本田商店の龍力[2]、米のささやきです。これには米の旨味がギュッと詰まっており、誕生日プレゼントでもらったのですが、9月の旬のサンマと合わせて食べて、お酒、お料理を合わせるとはこういうことか、としみじみと理解しました。そうして福寿で香り、龍力で味に魅了され、日本酒が好きになりました。

日本酒が好きになったことで色々な方と出会うことができるようになりました。普通に学校生活を送っているだけでは決して知り合えない方々とお会いしてきました。ぼくは日本酒の「距離感」が好きです。隣りに座った人同士で注ぎ、注がれあったり、イベントに行けば造り手と気軽に出会ったり、そういった人との距離感がすごくいいなと、日本酒の魅力だなと思っています。

「純米魂」[3]というイベントがありました。そのイベントで鳥取県の梅津酒造の方とお話させてもらいました。その後、家族旅行で山陰に行った際、連絡を取り、蔵見学をさせて頂きました。蔵見学の後、社長さんとご飯をご一緒させてもらい、社長さんの酒造りに対するこだわりを聞かして頂きました。

SNSなどが普及した今ですが、日本酒以上のコミュニケーションツールは無いと思います。人と人とを繋ぐ日本酒を、これからも愛し続けます。


  1. 福寿 酒処神戸にある株式会社神戸酒心館のメインブランド。
  2. 龍力 兵庫県姫路市の酒蔵本田商店のメインブランド。
  3. 純米魂 「米子中心に山陰両県から、愉快な仲間が集まり企画する、真心込めた料理と思いを込めて造られた酒を熱燗で楽しめるイベントです」(純米魂Facebookページより)

このストーリーは2014年8月に開催された日本酒のものがたりワークショップで発表されたものです。