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自分って何?(斉藤慎也さんのストーリー)

日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio 日本酒コンシェルジュ 江口崇 aka Umio

自分って何?

斉藤慎也さん

自分の好みって何だろう?「日本酒好きですか」と言われたら、好きと答える。でも、「日本酒の何が好きですか?」と言われたら、次が出てこない。僕は小さい頃から好き嫌いがあまりなかった。

子供の頃、親戚のおじさんたちが楽しそうビールや日本酒に飲んでいる風景は印象的だった。そんな風景を見ていたから、僕は一人で飲むというのは無かった、ありえないと思っている。学生時代も社会人になってからも、僕は酒と一緒に仲間と楽しんでいた。楽しんでいたが、日本酒を好きと言われても変わらず、よくわからない感じだった。好き嫌いの間の「普通」が他人よりもずっと広かったのだ。それに気づいたのは、実は、社会人になってからであった。

僕は、ソフトウェア技術者として働いているが、同僚が皆個性派ばかりで自分の世界観を持っていた。そんな仲間と一緒にいたから気づくことができたのである。だから、知り合いがコワーキングスペース[1]を開いて、そのオープンイベントの場で日本酒のイベント[2]を開催するときいたとき、チャンスだ!!!と思って飛びついた。

それからの僕は、自分探しのようにそのイベントに参加した。いろいろな日本酒を飲んで、いろいろな人と出会って、少しづつ「好き」が増えてきた。「普通」は変わらず僕の大半を占めているし、そのイベントも終わってしまったけれど、これからも探し続けていきたいと思う。自分自身のためにも。


  1. コワーキングスペース 会場のチルコロ京都
  2. 日本酒イベント WebマガジンSAKEBIが開催する日本酒イベント。

このストーリーは2014年8月に開催された日本酒のものがたりワークショップで発表されたものです。